ジャン=ミッシェル・クストー [フォトエッセイ]
一応、国際空港と書かれているが、滑走路は、雑草を短く刈り込んだだけの、ただの野っぱらだった。
こんなところまで、何をしに行ったかというと、ダイビングをしに行った。
6月11日の記事でご紹介したジャック=イブ・クストーの息子であり、海洋生物学者のジャン=ミッシェル・クストーが、父の意思を受け継ぎ、海の大切さや素晴らしさを世に伝えるためにつくった「ジャン=ミッシェル・クストー・フィジー・アイランズ・リゾート」が、このバヌアレブ島サブサブにある。
そこは国が保護する海洋公園でもあり、他のリゾートとは一線を画すエコロジカルなアクティビティが充実していることでも有名。
ダイビングを始めた当初から、ぜひ行ってみたいと思っていた場所だ。
私がここを訪れたのは、ジャック=イブ・クストーが87歳で亡くなった、3ヵ月後のこと。
仕事をなかなか休めない中、9月の3連休に2日半の有給をくっつけ、半ば無理矢理行ったのだが、不幸にも天気が悪く、海は大荒れだった。
日本だったら間違いなく、ダイビング用の船なんて出さないだろうというほど波が高かったが、「リーフの外に出なけりゃ大丈夫」と船を出してくれたのは、スタッフの経験値が素晴らしく高く、そんな中でも安全にダイビングをさせる自信があったからに他ならないと感じた。
(上の写真は波がちょっとおさまったときに撮ったものだが、ダイビングに出たときは、船が2〜3m上から垂直に叩きつけられるような揺れ方をした)
エントリー直前、英語が不自由なうえ、ヒドイ船酔いで頭が朦朧としている私にも非常にわかりやすい簡潔な説明をしてくれ、潜ってみると、説明を聞いて思い描いたとおりの地形が広がっていた。妙に安心して周りを見渡す余裕ができ、地形や魚を堪能することができたのを覚えている。
夕食後は、毎晩、伝統的なフィジアン・ヴィレッジを模したリゾート内の共有スペースで、彼らとカバを飲みながら(ダイバーにお酒は禁物)いろいろな話をした。
彼らは、せっかく遠くから来て、しかも滞在日数が短いのにこんな天気で申し訳ないと繰り返した。別に彼らのせいではないのに。。。
で、必ず、また来てくれと言われた。
滞在日数が短いのはお金がないからだと思われたのか、「このリゾートは高いからね、今度来るときは、スタッフの家に泊まればいいよ。そうすれば、もっとのんびり滞在できて、思いっきりダイビングを楽しめるよ」とも。
あれから13年。彼はどうしているだろう。
最近は、すっかりダイビングから遠ざかってしまっている私だが、ぜひ、もう一度訪れてみたい場所のひとつだ。
なんか・・・いい話です。
暖かい気持ちになりました^^
by もももんがが (2010-06-14 15:22)
>ももんがさん、
早速、ありがとうございます~
私ね、強烈な雨女なんですわ。(笑)
なんで、毎年、この時期になると、
思い出すんですよね~、彼らのことを!
ちなみに、集合写真右いちばん手前の彼が
いちばんカッコよかった!でも少々クール。
「スタッフの家に泊ればいいよ」と言ってくれたのは、
いちばん手前左の彼。いちばんやさしかった!
by cjlewis (2010-06-14 15:47)
私も最近はめっきり
ダイビングから遠ざかっております。
お酒・・そうですよね・・。
ダイビングだけでなく
とても落ち着いた風景と温もりが感じられますね・・
by zak (2010-06-14 16:57)
40年ほど前に日本テレビで毎週放送されていた「驚異の世界」でのジャック=イブ・クストーとカリプソ号の海洋冒険を見て育った私には 大変うらやましいお話です。
by kurakichi (2010-06-14 17:30)
いい出会いだったんですね ♪
にしても、2~3mからの叩き付けだと船が壊れちゃいそうっすね ^^;
by かに吉 (2010-06-14 18:20)
ゴメンナサイ、記事と全然関係無いのですが、文章が男性的ですよね。
改めて読んでいてそう思いました。
by ちょいのり (2010-06-14 18:48)
cjlewis さん こんばんは
海を愛して止まない方が作られたリゾートだけ
あるなと思いました。だからこそ、そんな優しさが
あるのですね~
海の素晴らしさを存分に知っており、それを他の人にも
存分に味わってほしい。もちろん共有したいという思いも・・素敵です♪
天国に一番近い島のイメージです☆
by スマイル (2010-06-14 19:23)
思い出のポケットがここにもありますね!^^
by ulyssenardin36000 (2010-06-14 19:31)
いいですなぁ。
海はいいです。
ワタシも、また潜りたい!素潜りだけどね!
by マキ (2010-06-14 19:38)
cjlewisさん
こんばんはー^^
優しさに溢れる現地の方のコメントですね~
感情移入して読んでいたらじんわりときちゃいましたよ^^
また行きたいでしょうね~
時間を見つけてリトライしてくださいね♪
by toshi (2010-06-14 19:47)
cjlewisさん、いつも素敵なメッセージですね♪
些細な事、気になってます。
写真が、”Fiji”じゃなくて、”Fuji”に
なってまーす。こっそりお伝えしておきます。
(^^)
by ぷーちゃん (2010-06-14 20:09)
>ぷーちゃん
んぎゃあ〜〜
ありがとうございます!
猫のエサ作って、シャワー浴びたら、
こっそり直しておきたいと思います。(汗;)
by cjlewis (2010-06-14 21:14)
ほのぼののんびりとした国際空港ですねぇ♪
ダイビングってやっぱり免許がいるんですよね?
僕もダイビングやってみたいなぁ☆
by ゆき (2010-06-14 22:37)
そんな「人間」に出会えるって素晴らしいですね。
「人間」に出会えるのはそれだけの「人間」でないといけない。そんなことも思いました。
それだけの「人間」でなければ、そんな「人間」には出会えない。
「人間」を磨く気のない人たちには、きっと分からないことでしょうが・・。
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-06-14 23:14)
むかしむかし僕も行きましたよ。
また行きたいな。
by b.b.mk2 (2010-06-14 23:55)
読んでいて暖かくなるようなエッセイです。
いつもながら、気持ちよく引き込まれます。
by sira (2010-06-15 06:37)
左はしのにーちゃんが弾いてるギターは
YAMAHA製のように思われます!
by よーちゃん (2010-06-15 08:37)
現地の方々の心に触れる・・・素敵なお話ですね。
by yuzu-hane (2010-06-15 08:57)
みんな優しいな。
そこに住む人が島と一体になっているからこそ、
天気が悪くても、ごめんねぇとか言ってくれるんだろうなぁって、読んでてそんな風に思いましたよ。
お泊まり出来たら楽しそう!
by カエル (2010-06-15 12:05)
ダイビングは憧れます。
でもなかなかお金がかかりそうで、こずかい生活の今となっては出来ないです。
若い頃にやっておくんだったと後悔しています^^;
きっとこの人生ではダイビングをすることなく終わるだろう・・・次に期待です。^^
by ジョルノ飛曹長 (2010-06-15 12:23)
「一線を画すエコロジカルなアクティビティ」にめっちゃこころひかれます。
スタッフの方々とともにずーっと変わらずにあってほしいです。そして、いつか行く!!
by ヨンタロー♀ (2010-06-15 13:49)
イヤーーいい話ですね。
ダイビングやってみたいと思いますが、まるで泳げないので見ているだけです(^○^)
by たいせい (2010-06-15 14:02)
一枚目の写真これを大きく引き延ばして寝室に飾りたいなぁ~
by thisisajin (2010-06-15 14:10)
海中の美しさよりも、人の温かさが印象に残って
るんですかね☆記憶に残るモノは人ありきなのです
よねー^^
僕は未だに無いですね、再訪したいと思うところが。
もしかして人に恵まれていないのかしら。。
by Q (2010-06-15 15:30)
沖縄の友人にもさんざんやれと言われますが、ダイビング、なんだか怖いんです ^^;
by penny (2010-06-15 18:32)
凄いところですね、 ダイビングもされるんですか 凄い。
素朴で親切な国民性なんですね、海も綺麗でしょうね♪
by aya (2010-06-15 20:49)
あぁ~~いいおはなしだぁ~~★
by ★まっと★ (2010-06-16 10:24)
素敵な思い出ですね☆
ゼヒまたダイビング、トライしてくださいね^^♪
by けいきち (2010-06-16 22:52)