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世界3大がっかり #2 [フォトエッセイ]

前回ご紹介した「世界三大がっかり」の2つめは、シンガポールのマーライオン。

マーライオン

シンガポールの象徴的存在であるこの像は、シンガポール近辺にかつて栄えた古代都市” Temasek”(ジャワ語で「海」の意)にちなんだ“mermaid(人魚)” と、シンガポールの国名の元になった”SingaPura”(サンスクリット語で「ライオンの都市」の意)にちなんだ”lion”を合体させて命名された。マーライオンの魚の尾はテマセックの古代都市を象徴し、漁村としてのシンガポールの原点を表しているそうだ。

シンガポール

多くの観光客から指摘のされていた”がっかり”な点は、
「正面から見られない」「意外と小さい」「水を吐いていない」。

1972年、記念物委員会の会員であり、ヴァン・クリーフ水族館の館長でもあったフレイザー・ブルーナーにより設計されたマーライオンは海に突き出たところに、海の方を見つめるように建てられた。
つまり、地上からでは正面からみることができなかった。マーライオンに最も近づけるところからだと、後ろ姿しか見ることができないし、マーライオンが一番美しく見ることができるとされていた対岸のエリザベス・ウォークからも、正面ではなく左向きの横顔しか拝むことができない。しかも、かなり遠いので、マーラインオンを入れてスナップ写真を撮ろうものなら、豆粒のようになってしまう。

私が行った時は、マーライオンの右側に新しい橋ができた直後だったので、斜め横向きくらいのマーライオンを見ることができた。しかも、この橋からマーライオンまではそんなに距離がないので、小さいとも思わなかった。(8.6mあるので、実は結構大きい)。確かに、水は吐いていなかったが、そんなにがっかりはしなかった(マーライオンはかなり長期にわたって、ポンプが故障したまま放置されていた)。

シンガポールで、私ががっかりしたというか拍子抜けしたのは、むしろ”Long Bar”だった。

ラッフルズホテル

そう、シンガポール・スリングが生まれたバーとして有名な、あの”Long Bar”。
東洋一美しいとも言われている超高級ホテル、ラッフルズの中のあるバーということで、重厚感漂うバーをイメージして、ちょっと気張って出かけたのだが、、、
生バンドの入っている店内はかなりにぎやかで、Tシャツや短パン姿の客もいて、とってもカジュアルな雰囲気のバー、というより、ビアホールという感じだった。

シンガポールスリング

そして注文を取りに来た店員にいきなり「シンガポール・スリング?」と、にこにこしながら言われた。
はい、確かに!おっしゃるとおり!”Yes please”と反射的に答えてしまったが、これじゃ、東銀座のナイルレストランでオヤジに「ムルギランチね?」と言われ、「あ、はい」と反射的に答えてしまうのと変わらない。

ちなみにマーライオンは、その後(2002年)、海際に新設されたマーライオン・ピアに移転され、正面から見ることのできる桟橋もつけられた。故障していたポンプも修理され、今はほぼ常時水を吐いているそうだ。
しかし、本家の4倍以上あるセントーサ島のマーライオンはどうかと思う。大きいだけではなく、1日3回、目からレーザー光線を出し、鼻から煙を噴くという、派手なパフォーマンスもするそうだ。
マーライオンは1つでいいんじゃないか?


※このブログは、写真のクレジットに表記されている年、場所でcjLEWISが見聞きしたこと、体験したことに基づき、今のcjLEWISが最近得た情報をミックスして書いていたものです。



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コメント 26

コメントの受付は締め切りました
kei

本家のマーライオンより大きなセントーサ島のマーライオン・・・三大がっかりになっちゃうはずですね^^;
高級なイメージのバーがビアホールのようだった・・・これの方が「ガッカリだよ!」ですね;
by kei (2009-09-11 08:07) 

gyaro

これはさすがにがっかりしそうです。。。^^;
by gyaro (2009-09-11 10:17) 

kimiko

高級ホテルの中のBar...イメージ崩壊ですねw
シンガポール・スリング発祥店だからといって、押売りは引いちゃいますね~^^;
マーライオン、シンガポールの象徴的像ということも知りませんでした。(〃∇〃)
by kimiko (2009-09-11 11:01) 

よーちゃん

マーライオンは、確かに後ろ姿だけしか
見れなかったら、かなり悲しいかも。

けど、セントーサ島のマーライオン凄すぎ!
目からレーザー光線、って、怪獣やないんやから(笑)
by よーちゃん (2009-09-11 12:08) 

esme

なるほど、そんなストーリィーがあったんですね。。確かに海際に建つ「像」は、どちらを向かせるかで、国民性や社会性があらわれますよね、NYの自由の女神は移民者に対して(海から渡ってくる人達)迎え入れようとして海を向いていますが、お台場の自由の女神は、陸側の観光客を向いてます。。
なんだか、陳腐感が漂いますよね・・・すっごく小さいし・・
by esme (2009-09-11 12:28) 

delfin

Long Barはあまりに「それ」だけ飲みにくる日本人が多いんです。
なのでそうなってしまったんですね。

日本人は「世界三大XX」好きですよね。
あんまりよその国じゃ言われてないので、おもしろいです。

元在住
by delfin (2009-09-11 17:07) 

mine

海外に行くだけで有頂天なんで、たぶん、がっかりしない。
by mine (2009-09-11 20:03) 

21世紀中年

なるほど、マーライオンって人魚ならぬ獅子魚っていう意味なんですね。勉強になります。てことは三大がっかりは魚つながり?
わー、三つめはなんだろう?楽しみだなあ、ワクワク。
by 21世紀中年 (2009-09-11 20:15) 

めろん

マーライオン、小さくてかわいいかも(笑)。
正面から見られないのはガッカリですね~。
by めろん (2009-09-11 20:20) 

ヨンタロー♀

マーライオンちゃんはともかく、Long Barまでもがっかりとは…!
シンガポールに行くならラッフルズ♪ってずーっと憧れていました。ま、逆に考えれば、短パンでもいいならちょっと気が楽かも。
あーーーっ、ナイルレストランのムルギランチ、食べたーい!
お店もオヤジは、チキンをカット(ほぐして)してくれるとき、カレーを私のシャツに飛ばしましたー。でも、ウマいから許しマス。
by ヨンタロー♀ (2009-09-11 20:20) 

omu3b

マーライオンにがっかりは父も出張から帰ってきたときに言っていました^-^;;

過度に期待するこちらにも責任はあるのかもしれませんが自分も写真を見たときは「なんか、イメージと違う・・・。」って感じでした。
by omu3b (2009-09-11 23:36) 

こうちゃん

シンガポール・スリング・・・正式な作り方というより
オーセンティック・シンガポール・スリングというのが
あって、これを作ってくれる店はほとんどないんだよね。

今のBarでオーセンティック・シンガポール・スリングを
知っているバーテンは、ほとんど居ないかも?

一般に言われて出されるシンガポール・スリングは
ある意味、偽者なんだよ。
by こうちゃん (2009-09-12 14:12) 

ryubi-gentoku

水を、吐いていてほしかった。。。
そんな芸もありましたよね!?
マーライオンってゆってゲーっみたいな。
by ryubi-gentoku (2009-09-12 15:08) 

yas

行ったことないので、事実を知ってしまうとなんかがっかりですね!
シンボルなのに何故ってかんじです!
by yas (2009-09-12 18:47) 

jon_bovi

個人的にはミニ・マーライオンが可愛い~(笑)。
by jon_bovi (2009-09-12 20:38) 

るる

変わったマーライオンもあるんですね。
おもしろいというか...興ざめかもです^^;
by るる (2009-09-12 20:52) 

SIBA

マーライオン、ライオンって名が付くんだから、
もっと、スケールの大きいのを作れば良かったのに~
現地に行かなきゃ気付かないことって、ほんと多いですよね!
by SIBA (2009-09-13 02:20) 

kei

海外のことではないのですが、初めて北海道に行った時にガッカリした「札幌の時計台」を思い出しました;
それとアナハイムのディズニーランドの「シンデレラ城」小さくて薄汚れた印象で、ガッカリしましたねぇ^^;
by kei (2009-09-13 09:35) 

多夢

so-netが重いと駆け足になってしまいます。
コメント出来なくて、ごめんなさい。
記事は読ませていただいています。

by 多夢 (2009-09-13 10:56) 

cjlewis

みなさま、ご訪問ありがとうございます。

>keiさん、
やっぱ、象徴的存在は1つでいいですよね。
はりぼてチックなもんがあることで、本家まで安っぽく見えてしまうことって多いですから。

>gyaroさん、
ラッフルズは確かに最高に素敵なホテルです。
でも、欧米人にとってシンガポールはリゾートなんですね。それを忘れて、私が勝手なイメージを膨らませていたのかもです。

>kimikoさん、
押し売りっていうか、
ここに来る日本人はたいていシンガポール・スリングが目的なんで「またか」ってカンジだったんでしょうな。
違うもん頼んでやればよかった!

>よーちゃん、
はい。鼻から煙もはくみたいなんで、まさに怪獣です。
ついでに胎内巡りもできるみたいっす。
私、こっちは見たことないですが。。。

>esmeさん、
まったくです。
元々、こういうモニュメントはさまざまな想いを込めて建てられているんですよね。
深い考えもなく『人寄せ」のために建てられたものって、すごく陳腐に見えます。
そういえば、昔、屋上に自由の女神が建ってるラブホテルなんてのもありましたっけ。。。

>delfinさん、
在住されていたんですか、失礼しました。
旅行会社やガイドブックが悪いのか、
世界各国、日本人旅行者の訪れる場所って、
ある程度決まってますよね。
旅程が短い、言葉ができないってのも関係してると思いますが。。。
ガイドブックに載ってなくてもおもしろいところ、
美味しいとこってたくさんあるんですけどね。

>mineさん、
私も、拍子抜けすることはたびたびですが、
基本的はがっかりせず、楽しんじゃうほうです。
それが異文化を感じることだと思います。

>21世紀中年さん、
あ、たまたま魚つながりでしたね。
3つめは、魚ではなく”水”つながりだったりして。。。
楽しみにしていただいてうれしいです。

>omu3bさん、
写真には、よくだまされますよね。
でも、写真を撮るときは、
本物よりカッコよく見せてやろうって思ったり
するのは事実です。
それを商売にしてるのがプロだったりもします。

>こうちゃん、
実は、ここのシンガポール・スリング、
あんまり美味しいと思わなかった。
で、いろいろ調べてみたら、いや〜、違うレシピがいくつも出てきました。
有名になればなるほど、亜流が出てくるもんなんですな。

>ryubi-gentokuさん、
そりゃあ、芸ではなく、リアル「ゲー」でしょ。

>yasさん、
まあ、一応シンボルですけど、
これを見るのを旅の目的って人はあんまりいない気がします。
ま、これはこれとして、いろいろ楽しめる街ですよ、シンガポール。

>jon_boviさん、
そうそう、シンガポールにはマーライオンが
3つあるんですよね。
見た目にいちばんかわらしくて、
近くで記念撮影もできるミニマーは、
なかなか人気者です。

>るるさん、
そう、セントーサ島のマーライオンは
胎内巡りもできるそうですが、
本家でないもんの中に入ってもねー
ってカンジです。

>SIBAさん、
はい。現地に行かなきゃわかんないことってたくさんあります。
でも、現地に行くと、他にもいろいろ楽しみがありますから、マーライオンに少々がっかりしても、大した問題でなかったりもします。

>keiさん、
時計台には、私も超がっかりしましたよ!
私がシンデレラ城に行ったのは、できてすぐのころでしたので、まだきれいでしたが。。。

>多夢さん、
ありがとうございます。
私もトリプルタブ作戦で対処しておりますが、
本当、イライラしますよね。
来月、おおががりなメンテが入るみたいなんで、
期待してるんですが。。。
by cjlewis (2009-09-13 15:08) 

カエル

巨大なのTVで見ましたよ~。
大きいからっていいとは限りませんよね。
レーザービームて。。。笑
早くも3つ目気になります。
ナイルレストラン行ってないな。。。カレー食べたくなりました!
by カエル (2009-09-14 10:49) 

cjlewis

>カエルさん、
私も、実は写真でしか見たことありません。
ナイルレストラン、私も10年くらい行ってません。
おじさん、元気だろうか?
by cjlewis (2009-09-14 18:37) 

BNR32

気持ちはわかりますが、セントーサ島の父マーライオンと向かい合っているんではなかったでしたっけ?子どもマーと合わせて3体でひとつの構図も、わからなくもありませんでしたよ。
by BNR32 (2009-09-16 04:02) 

cjlewis

>BNR32さん、
う~ん、確かにそうなんですが、
当初の設計者の意図としては、
「海のほうを見てる」ことが重要だったんじゃないかと
思っちゃたりしてます。
by cjlewis (2009-09-16 11:38) 

たま

5年ほど前に姉とシンガポール、行きました。
はい、はいマーライオンの前で写真、撮りましたとも^^;
それはそれでまあ、お決まりの感じでおもしろかったですが、街全体が綺麗なばかりで特徴があまり感じられず、がっかりと言えば全体に・・・だったかもしれません^^;
でも、夜の街はうつくしかったです♪
by たま (2009-09-16 22:03) 

cjlewis

>たまさん、
シンガポールはある意味、東京以上の国際都市ですからね、、、観光地らしさはあんまりないかもです。
好みにもよりますが、私はシンガポールの食文化にとても興味があり、シンガポールでの最大の楽しみはそれでした。
私が特に好きなのは、福建麺とチキンライス(ケチャップ味の焼き飯じゃないよ)です。
by cjlewis (2009-09-25 00:35) 

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